2021年2月11日木曜日

Q2: コンセッション(水道民営化)で飲み水の安全性は脅かされないの?(通常時の安全性)

回答:

水道事業にコンセッションが導入され、民間企業が運営することになっても、通常運転時の安全性は確保されますので安心してください。過去事例を見ても、コンセッションにより水質が悪化したという報告は非常に少ないです。

その理由ですが、技術的な視点で言うと、近代水道において一定規模以上の浄水場では「急速ろか方式」と呼ばれる浄水方法が使われることがほとんどです。急速ろか方式の浄水技術は確立されており、適度な薬品注入(凝集剤、消毒剤)と適切な設備操作(薬品注入、水質モニタリング)を行っていれば、水質基準を下回ることは有りません。

経済的視点で見た場合ですが、実は浄水にかかる費用(薬品代、電気代)は10円/㎥程度と非常に安いため、民間企業に水質が悪化しても費用を減らそうという動機が生まれません。それでも水質悪化が心配な場合の対策ですが、コンセッション契約に水質基準に関するペナルティ支払(または報酬減額)を設定できれば、より確実に民間企業に水質改善の動機付けをすることも可能と考えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿