2021年8月5日木曜日

2.夢見た結婚生活(水道コンセッション事業の運営)

結婚という社会的な仕組みに置き換えて、水道コンセッション契約を説明する試みですが、ここでは結婚後の結婚生活(事業契約と運営)を説明してみます。







- 結婚生活開始に際して - 

・結婚生活の計画・目標設定(事業計画策定)

長い結婚生活のおおよその計画を立てて、二人でそれを目指します。数年内に子供を作り、5年以内に持ち家に引っ越したい。お金に余裕があれば高校から私立に入れる。退社後は田舎でゆっくり過ごしたい。といった感じでしょうか。

水道コンセッションでは、契約前に事業計画が策定され、それが守られることが原則です。事業期間中(20-30年)の出費である、運営費用、設備投資、更新費なども予測値が決められています。

・結婚生活の役割分担(業務の割振)

結婚生活の役割分担についても決めます。2人の勤務体系や希望によって、妻が専業主婦か、共働きするのか、今の時代夫が専業主夫でも問題はありません。

水道事業のPPPでは、官・民それぞれの役割が明確に決められます。一般的なコンセッションでは、企業が大部分の業務を実施します。アフェルマージュ(コンセッションの一形態)では、公共機関と企業が役割を分配します。このため、コンセッションは、夫が働いて妻が専業主婦をする家庭、アフェルマージュは共働き家庭に似ているでしょうか。

参考:(6)水道事業のPPP方式の比較

・2人の目的を一致させる(経済合理性を考慮した契約設計)

夫婦2人は価値感が違うので、生活のルール作りも必要になります。週末1日は夫婦一緒に過ごすとか、夕食は家族一緒にとるといった決まりが、夫婦円満に効果がありそうです。約束違反は罰金だとか、出世したらお小遣いUPなどのルールも、よい良い案かもしれません。

水道コンセッション事業では、公社と企業の目的は異なっています。公社の目標は「適正な水道サービスの提供」であり、対する民間企業の目的は「利益追求」です。2者の目標は異なるため、公社は契約において、企業が目的とする金銭的な利益を、社会的な利益と一致させる「経済的動機付け」と呼ばれる作業を行います。具体的には計画よりも漏水が減ったら報酬を出す、水質が規定より悪化したら罰金を課すといったルール作りで、契約期間中それを守らせます。

※実際には企業へ罰則を科すことは難しいのですが、それは別に記載します。







- 結婚生活中 - 

・充分な情報共有(官民の情報交換)

夫婦は、日ごろから情報や将来の希望を共有しておくことが重要です。健康状態や会社の勤務状況、収入額などを必要なだけ共有しましょう。

公社は企業に長期目標を伝えます。民間企業は公社に毎月・毎年する書類が決められています。施設の運営データや水質・水量データは毎月提出、財務諸表や資産情報、建設図面等を毎年提出することが普通です。また契約期間中の財務・技術計画についても定期的に見直しを行います。

※交渉を有利に進めるため、企業は情報を隠す傾向が有り、詳細は別に記載します。

・定期的な生活設計修正(事業計画の定期的な修正)

長く生活していく中で、子供の数、両親の健康状態、労働環境などなど、色々な変化が生じます。その時々の状況に合わせて、夫婦の目標や計画を変更していきます。また自身の病気や失職などの危機的な状況が発生すれば、大幅な計画修正を余儀なくされます。

水道コンセッションでは、おおよそ5年ごとの計画変更が義務付けられています。住民の居住地域、サービス人口、配管の老朽度など、当初計画時に全ての条件を見通すことが不可能であることが、定期的な計画修正の理由です。この見直し作業は、1年程度の時間をかけ、官民間で複数回の協議と資料のやりとりが実施されます。また経済危機や災害など、事業運営に大きなインパクトを与える事象が生じた場合も、計画の見直しが実施されます。

2021年6月21日月曜日

1. 婚活期間(水道コンセッション事業の事業形成から契約まで)

結婚という社会的な仕組みに置き換えて、水道コンセッション契約を説明する試みですが、ここでは相手募集から婚約まで(事業形成から契約まで)を説明してみます。

性別は、仮に女性=公的機関、男性=民間企業、出会う方法は費用のかかる結婚紹介所とします。婚約または契約までの手順、期間、費用は、以下のとおりです。




A:紹介所婚活の場合

手順:1)結婚相手募集→2)結婚生活の条件提示→3)相手の意見を反映→4)結婚相手選定→5)親族への紹介
期間・費用:大手結婚紹介会社IBJ社の費用を見たところ、2年程活動した場合、計100万円程かかる様でした。(入会22万円+活動費1.7万円/月+成婚料22万円+イベント参加・諸経費)

B:水道コンセッションの場合(厚労省資料、12ページの一部)

手順:1)調査結果の公表→2) 実施方針・募集要項等公表→3)競争的対話→4)優先交渉権者の選定→5)議会の承認
期間・費用:PFI法の規定に基づいた手続きが必要であり、事業確認の調査から契約まで、3~5年はかかる様です。費用も総額で数千~数億円といった規模に達します。

例として、宮城県の水道コンセッションでは、事前調査と契約までの業務支援に4億円以上の費用がかかっています。

・導入可能性調査(総研)4,320万円(2018年7月に調査結果公表)
・デューデリ調査(監査法人)6,813万円(2018年7月に調査結果公表)
・事業実施の支援業務(監査法人)2億9,900万円(2019年2月に発注、業務中)










(1)結婚相手募集(調査結果の公表)

女性がまじめな結婚を目指し、結婚紹介所に登録します。はじめに自己分析や自己紹介が必要となり、婚活アドバイザーの意見に従って、プロカメラマンに依頼して清楚な服装で紹介写真を撮り、趣味、学歴、長所、相手のタイプなどを記載して、魅力をアピールします。

水道コンセッション事業の場合でも、県や市の契約相手となる民間企業に事業の存在と魅力を伝える必要が有ります。まず事業の内容を調査し、事業の方針、収益性、リスクなどを開示します。分析・評価に技術・財務・法務の専門知識が必要なので、県や市から、数千万円の費用でコンサルタントや監査法人に発注されます。

(2)結婚生活の条件提示(実施方針・募集要項等公表)

自己紹介を実施し、興味を持った男性から連絡がありました。お見合いやデート、メールのやりとりを通して、「どういった結婚生活を求めているのか」を詳しく伝える必要が有ります。明確にする内容は、以下でしょうか。
・将来のスケジュール(結婚時期、出産・子育て、引退・老後)
・2人の役割分担・ルール(家事の割振、居住環境、旅行回数、同居家族、喧嘩の解決方法)
・家計の管理方法(専業主婦/共働き、想定年収、家計の管理方法、費用の分担)

水道コンセッションの契約開始から終了までの条件を、事業工程表、契約書案、選定基準などを公表資料で開示します。各書類について、応札企業者から質問を受け、回答・説明を実施します。
・事業スケジュール(契約期間・年数、投資目標、終了時期、契約延長条件)
・契約内容の明確化(官民の役割分担、実施対象地域・施設、報酬/罰則規定)
・収入・支出の条件(料金表・改定方法、料金徴収方法、負担費用の割振)

(3)意見を汲んで計画修正(競争的対話)

相手に理想の結婚生活は説明できましたが、高望みばかりすると婚期を逃します。逆に安売りして条件の悪い男につかまると、後から後悔します。また「海外赴任についてこない?」
など、思いつかない提案があるかもしれません。このため、候補者や相談所アドバイザー、友人などに意見を聞き、魅力的な女性は強気に(そうでない女性はそれなりに)結婚生活の希望条件を修正します。

海外のPPP事業(PFI・コンセッション等)で、契約条件が厳しすぎて1社も応札しないとか、逆に企業が儲けすぎて後から住民から非難される事例が頻出しました。発注者の思いつかない革新的な改善方法も提案されるかもしれません。このため、多くの国で発注者と応札者が正式な入札前に意見交換し、契約条件を適正化(強化/緩和)することが必須化されています。日本のPFI法で「競争的対話」と呼ばれる手続きであり、応札者の意見を参考に契約案や選定基準等が修正されます。



(4)結婚相手の選定(優先交渉権者の選定)

何人かの男性からプロポーズされ、女性はその中から1人を選定します。完璧な男性は存在しないので、何を優先するか決め、それに沿って評価しましょう。長い時間一緒に過ごすことになるので、年収よりも一緒にいて楽しい、思いやりがあって逆境に強い、といった長所を評価するべきかもしれません。

水道コンセッションでは、競争環境が保持され、複数の企業グループが事業に応札します。各グループは水道料金の他、投資計画、将来目標、財務計算書などを提出します。この内容を読み込み、様々な視点(技術、財務、安全性)で審査し、最も優れた提案書を出した企業グループを選定し、契約に進みます。

2020年に開示された宮城県の選定基準は、200点中技術評価160点、財務評価40点とされました。技術評価は実施方針、実施体制、運転管理、モニタリング、危機管理など10項目の基準で採点されました。結果として、応札した3グループ中1グループが失格、残り2グループからメタウォーターグループが選定されました(参考資料)。

(5)親族への紹介(議会の承認)

結婚すると家族通しの付き合いとなるので、良い相手を見つけることができたら、両親や親族に正式に紹介し、結婚の了承を得ます。

水道コンセッション契約には、県や市の議会に説明し、運営権設定(コンセッション事業)の承認を受ける必要があります。


2021年6月9日水曜日

書籍レビュー:クレイジーで行こう!


お勧め度:★★★☆☆
分かりやすさ:★★★★☆
専門性 :★★☆☆☆

AI(人工知能)分析により水道管の管路老朽化情報を分析する、Fracta社の創設者の著作です。最近では上下水道を含むインフラの計画・設計にAI技術が用いられるようになってきているため、その技術的な内容に興味を持って読みはじました。

記載内容ですが、技術内容の詳しい記載は少なく、アメリカでの新規ビジネス立ち上げの活動記録が主でした。
著者はロボット開発の会社をGoogleに売却した経験があります。この延長として、当初水道管内を検査するロボットに作成と事業化を試みていました。しかし、アメリカの水道事業者と協議していくうちに、今後は老朽管の検査・分析業務がより重要であることに気付き、そのためのAIプログラムを作成するというビジネスに切り替えたそうです。
結局、AI分析で事業を進めるFracta社は、浄水事業・設備建設などを実施している栗田工業の出資を受けることになり、安定した事業を続けることになったとのこと。

「日本の水道の技術力を海外に」という目標は謳われていますが、政府支援がないとなかなか実現できない状況なので、ビジネスでそれを成立させている行動力が印象的でした。

本書籍は、水道関係者というより、アメリカや日本の新規ビジネスを取り巻く状況を知りたい方にお勧めのです。このため、水道の知識向上を目指す本ブログでのお勧め度は低めの★3つとしています。


エンジニアの視点としては、アメリカや日本などの先進国での配管投資管理の重要性が再認識されました(参考:配管費用の割合が大きい)。また、以下の点が気になりましたので、別の機会に勉強していこうと思います。

・通常のデータ分析と、Fracta社のAI分析(アメリカ、日本の過去データ利用)でどの程度制度の差があるのか
・老朽管の更新期間を延長することができるのか。また更新費用にどの程度インパクトがあるのか。
・水道事業体(またはコンセッショネア)から、どういった契約(成果、報酬)で業務を受けるのか。


参考リンク:

2021年4月15日木曜日

「1.水道民営化に関するQ&A」目次


はじめに、良くあるコンセッションにまつわる「6つの疑問・懸念点」について、回答を作成してみました。

過度な懸念と思われる点については、心配がいらない旨返答しています。一方、いくつかの質問については「現状ではわからない」と正直に回答をしています。

Q1. コンセッション(水道民営化)で水道料金が上がるって本当なの?

Q2. コンセッション(水道民営化)で飲み水の安全性が脅かされないの?

Q3. コンセッション(水道民営化)で災害時に充分な対応ができるの?

Q4. コンセッション(水道民営化)をすると海外企業に命の水を奪われるって本当?

Q5. コンセッション(水道民営化)で水道事業の効率性が上がるの?

Q6. 水道分野のコンセッション契約は失敗が多いって本当?

Q6. 水道分野のコンセッション契約は失敗が多いって本当?

はい、過去事例の分析結果より、水道分野の民営化(コンセッション)は他の分野と比べて失敗する割合が多いと言えます。

論文による研究結果ですが、中南米のコンセッション事業例約1000件を分析したところ、上下水道分野の失敗確率(大幅な契約変更が発生した確率)は、他分野平均よりも2.5倍ほど高くなりました。計量分析により、その原因を分析した結果、民間の投資義務や資金調達がある場合に失敗する確率が上がり、規制機関の能力が高いと逆に下がると分析されています。

※より良い論文などご存じでしたらコメントください。






1)上下水道コンセッションが失敗した割合

少し古いですが、Guash(2004年)は1985年から2000年にかけて中南米で実施された4分野(通信、電力、交通、上下水道)のコンセッション事業1000件の過去事例の研究を行い、論文をとりまとめました。

分析の結果、1000件中大幅な契約変更が行われた事例(失敗例)は全体で29.8%であり、そのうち上下水道分野の失敗割合が最も大きく74.4%(137案件中102件)となりました。事業開始から再契約までの期間も、4分野全体の平均2.2年に対し、上下水道分野は最も短期間の1.6年でした。

2)失敗の理由(要因分析)
事業が失敗した理由ですが、個別事例を分析するほか、多数のデータをもとに計量分析で求める方法があります。以下2つの論文結果をまとめますが、コンセッションが成功するには規制機関の能力向上と罰則強化などが効果があり、逆に民間の投資・資金調達が増えると失敗しやすいとの結果になっています。

Guash(2004)の論文では、水道分野を含むコンセッション事例942件に対し、計量分析により失敗(契約変更)の原因分析をしており、以下の条件で失敗が増減したと結論付けています。

失敗が増える条件:民間投資義務あり、民間資金調達あり、選挙あり、経済危機の発生、料金のPrice Capあり
失敗が減る条件:規制機関あり、政治の品質が高い、汚職頻度が低い

Estacheら(2009)の論文では、中南米8か国の交通分野(道路、鉄道)96案件の計量分析を行い、失敗の増減する条件を以下と分析しています。

失敗が増える条件:応札評価の条件が多い(契約が複雑化するため)
失敗が減る条件:規制機関の能力が高い、賄賂への罰則が高い










ここでは海外の論文をもとに原因などを整理しましたが、水道事業の特徴と、コンセッションによる難しさについては、「(1)水道事業の特徴、他の公共サービスとの違い」にまとめましたので参考にしてください。

参考資料

2021年4月7日水曜日

書籍レビュー:フランスの上下水道経営―PPP・コンセッション・広域化から日本は何を考える(2020)

お勧め度:★★★☆☆
分かりやすさ:★★★☆☆
専門性 :★★★★★

主にコンサルタントが記述した書籍です。フランスの水道事業の実施方法、契約内容、法制度、水メジャーの実態等が詳しく説明されています。

コンセッションだとかアフェルマージュといった水道PPPの方式は、フランスの実施方法がもとになっているのですが、詳細を詳しく説明した資料は少なく(英語で探せばあるのかもしれませんが)、個人的には大変勉強になりました。

ただ、コンサルタントが専門家向けに作成した書物であり、ある程度の知識がないと読解は難しい印象でした。このため、市民の方々へのお勧め度としては☆3としています。

個人的に勉強となった点は以下でした。

・日本の自治体に該当するコミューンが全国で3万5000もある。事業当りの平均人口は、水道で5500人、下水道で4400人と非常に少なく、専門的な会社に委託する下地があった。

・料金を元手に事業を運営するコンセッションとアフェルマージュがあるが、法令上はコンセッションで統一されている。アフェルマージュは法的に明確化されておらず、一般的な概念のみ存在している。

・上水道事業のレジー(公営)とDSP(民間委託)の人口比は2015年時点で41%:59%とDSPが多い。DSPのうち、コンセッションとアフェルマージュの比率は、12%:88%とアフェルマージュが高い。

・下水道のレジー(公営)とDSP(民間委託)の人口比は2016年時点でレジー60%、DSP40%と、レジーが多い。下水事業の財源は日本に近く、雨水排除や汚水処理の過半が補助金で賄われている。

・

2021年3月21日日曜日

都市水道事業の官民連携(2012、世界銀行が民営化の失敗を認めたレポート)

都市水道事業の官民連携 (和訳版、世界銀行、フィリップマリン、2012)
Public-PrivatePartnershipsfor Urban WaterUtilities: A Review of Experiences inDeveloping Countries(英語オリジナル、2009)

お勧め度:★★★★★
分かりやすさ:★★★★☆
専門性 :★★★★☆

世界銀行やIMGは1990年代頃から、各国にコンセッション契約を薦めてきました。しかしながら、その後失敗事例が続出したため、2009年に上のレポートを公表しました。

世界の主要な水道PPP事業64件(うちコンセッション36件)の分析の結果、民間の役割の大きいコンセッションが必ずしも水道事業の最適なスキームではないと結論付けています。

主な分析結果は以下のとおりです。

「分析結果要約」

1)給水普及率の向上:コンセッション契約により給水人口は増加したが、当初の目標が達成していない事例も多い。公的資金を補てんした事業においてより成功している。アフェルマージュはコンセッションよりも概して良好な業績を示している。

2)給水サービスのレベル:一部例外はあるが、PPP導入により給水制限が大幅に減少し、給水サービスは向上した。

3)経営効率:損失水、料金徴収率、労働生産性の3指標は、どれも大幅に改善した。事業収入に直結するため、PPP導入は経営効率改善に最も効果がある。投資効率の改善については情報が入手できず評価不可。

4)料金水準:当初、低料金で開始した事業が失敗した事例が多い。時間の経過により料金値上げされた事例もあるが、その妥当性については評価不可。

文章が多いですが、和訳版も無料ですし、読了をお勧めします。

料金水準、接続数、無収水率などの技術・財務的な指標の推移が記録されていて分かりやすいです。私も、コンセッションの成否は、これら指標を、計画値と比較することで判断するべきと考えます。

2021年3月12日金曜日

宮城県上工下水道事業のコンセッション候補者が決定

宮城県が募集していた、上水・工水・下水事業のコンセッション候補者が、3グループの競争を経て、メタウォーターグループに決定されたそうです。

Yahooニュース

宮城県の広報ページ

ざっと資料を読みましたが、概要は以下です。

・契約期間は20年(25年まで延長の可能性あり)

・料金改定は毎年の調整+5年ごとの定期改定(一般的)

・業務内容は浄水場、処理場の運転・管理・更新が主

・配管施設の管理・建設・更新は引き続き県が実施(配管投資のリスクを回避)

・応札の評価は多面的な以下11項目について点数付けして決定

1.全体事業方針(10点)、2.事業実施体制(11点)、3.収支計画・資金調達方法(9点)
4.水質管理(22点)、5.運転管理・保守点検 (22点)、6.改築・修繕等 (42点)
7.セルフモニタリング (8点) 、8.危機管理 (10点)、9.事業継続措置 (16点)
10.地域貢献 (10点)、11.運営権者提案額 (40点) ※(点数は200点満点)







以下、個人的な感想ですが・・・

良い点

・スキームについて、民間は浄水場や処理場の装置更新が主な業務であり、配管の建設・更新は県が実施するという立て付けで、配管投資に関連する危険性は低そう

・水質の常時チェックなども民間の強い部分であり、通常の運転の心配はなさそう

不明な点(今後の課題)

・災害時の対応については、各社の提案がどの程度機能するのか、県が実施する場合と比べてどっちが安全か、という点は不明

・応札した3グループの提案した報酬額が評価にほとんど反映されていません。県の評価基準は、「県の予想額以下を提案した場合満点」という設定であり3グループとも満点(40点)でした。低価格入札で勝者が決まり、後から手を抜いたり再交渉する戦略(モラルハザード)を阻止できる一方、民間報酬減→水道料金の提言といった利点は限定的となりました。

2021年3月7日日曜日

「2. 水道事業の経済性」目次

ここでは、水道事業とはどういったものか、どこにどれだけお金がかかっているのか、といった基本的な点を整理しました。

(1)水道事業の特徴、他の公共サービスとの違い

(2)水道事業の施設構成

(3)水道事業の費用構成

(4)水道事業の収入

(5)水道事業の成果

(6)水道事業のPPP方式の比較

(7)コンセッション契約によるメリット・デメリット

基本的な情報も多いですが、水道施設の特徴とコンセッションを関連して説明している資料は少ないので、一読してもらえると改めて気付かされる点もあると思います。